イベリコ豚専門店イベリコ屋です。
イベリコ豚はもちろん、 生ハムの情報や、スペインの歴史、旅に関する【お役に立てる情報】を配信していきます。
■生ハムの賞味期限
生ハムは本来長期保存を目的として作られた食材です。 スペインのハモン・イベリコやイタリアのプロシュートは、塩漬けと乾燥熟成をおこなうことで豚肉内の余分な水分を飛ばし、細菌の発生を防ぎます。 そのため加熱処理をすることなく、「生」の状態での長期保存を可能にしています。 この昔ながらの伝統的な製法は、なんと中心部を63度の温度で30分間加熱する方法又はこれと同等以上の殺菌効力を有すると言われています。
生ハムの賞味期限は、短い商品で90日程度です。 原木のように丸ごとの状態の場合、2年以上の保管・保存が可能なものもあります。 さらにその期限を超えたとしても、お刺身や乳製品のようにすぐその品質に影響を与えることはありません。
■理想の保存・保管
長期保存が可能で、すぐ品質に影響がないとはいえ、せっかく食べるのであれば美味しい最高の状態で食べたいもの。 生ハムの保管・保存には、なるべく風通しが良く、温度・湿度の変化が少ない場所が理想です。 日本の気候は、湿度が高く生ハムの表面にカビが繁殖しやすい傾向にあります。 また夏場は温度が高く、熟成が進んでしまったり、味の質を低下させる恐れがあります。
□カットされたの生ハム 高級生ハムをお取り寄せすると多くの場合、カット後に真空パックされた状態で手元に届くでしょう。 既に真空パックされた生ハムは、販売元の指定がなければ冷蔵庫で保管しましょう。
一度パックを開封した後は、なるべくその日中に食べきるようにしてください。 長時間空気に触れた状態で放置しておくと乾燥して硬くなってしまったり、酸化が進み風味や味が落ちてしまうことがあります。 どうしても食べきれずに残ってしまった場合は、空気が入らないようにラップに包みさらにジップロックやビニール袋で空気の出入りを遮断しましょう。
高級生ハムは、特に豚の脂の部分が絶品です。 真空パックされた生ハムを一番おいしい状態で食べるには、冷蔵庫から出して30分〜1時間程度室温に馴染ませること。 生ハムが室温に馴染むことで脂が溶けだし、口の中に含むとその脂が滴り落ちてくるでしょう。 室温に慣らしている間も、ラップで覆うことを忘れないように注意してくださいね。 ラップをすることで空気に触れる面積を減らし、乾燥を防ぎます。
□原木の生ハム 巣ごもり消費が高まり、普段購入することのない高級食材や、お取り寄せを楽しむ方が増えました。 巣ごもり需要の高まりに乗じて、生ハム原木に挑戦される方もSMSなどを通じ、以前にも増して見かけるようになりました。
原木生ハムの扱いはハードルが高いように感じられますが、元々は長期保存食として作られていた食材です。 最低限の保管ルールさえ気を付ければご家庭でも楽しむことができます。
生ハム原木の理想的な保管場所は以下の3つ条件が揃った場所です。
- 20℃前後の場所
- 直射日光が当たらない場所
- 風通しの良いところ
冷蔵庫などに保管される方もいますが、急激な温度変化は生ハム本来の味を損なう可能性があります。 カットした後は、オリーブオイルなどを使用し、切り口が乾燥しないように保護します。 またホコリなどがかぶらないように清潔な布巾で覆っておくと安心です。
日本の湿度が高い気候下では、白カビが表面に繁殖することがありますが、白カビが繁殖した箇所を丁寧に削ぎ取れば問題ありません。
日本のスーパーなどでよく見かける低価格の生ハムとは異なり、本場の高級生ハムは保管・保存にちょっと気を付けるだけで長く本場の本物の味を楽しみ続けることができます。 ハードルが高いと思われがちな原木も保管場所に気を付けるだけでご家庭でも気軽に楽しむことができますよ。
ぜひこの巣ごもり需要が高まるこの機会に高級生ハムを楽しんでみてくださいね。
贈り物や、自分へのご褒美にぜひ
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