イベリコ豚専門店イベリコ屋です。
イベリコ豚はもちろん、 生ハムの情報や、スペインの歴史、旅に関する【お役に立てる情報】を配信していきます。
■スペインからの生ハム輸入解禁
今では日本国内でも一般的に食べられるようになったスペインの生ハムですが、スペインで製造された生ハムの輸入が解禁になったのはここ最近の話し。 日本におけるヨーロッパ生ハムの歴史は非常に浅いと言われていますが、その歴史のスタートは江戸時代にまで遡ります。 ヨーロッパ生ハムの日本における最初の歴史は、オランダから長崎に持ち込まれたのが始まりと言われています。
その後日本は長い間、豚コレラ発生懸念によって長い期間海外からの生ハム輸入を禁止していました。 この長い年月を経て2003年にスペイン農水食糧省と日本農林水産省との間で合意をもって、スペインからの生ハム輸入が解禁されました。 それまでは大学などの研究機関でさえも、ヨーロッパ諸国で製造された生ハムは、手に入れるのに非常に苦労したそうです。
国内で販売されている生ハムの10倍の価格はするであろうヨーロッパ諸国の長期熟成生ハムは、 日本で受け入れられるのか・・・ 生ハム輸入解禁はヨーロッパ諸国の生ハム関係者のみならず、 日本の関係企業の間でも不安や期待が広まっていました。
スペインと同時期にイタリアからの生ハム輸入も解禁され、輸入ワインブームの後押しもあり、 日本におけるヨーロッパ諸国の長期熟成生ハムは目を見張るほど右肩上がりに需要・経済効果の伸びが見られました。
■スペインからの生ハムの仕入れ
皆さんが召し上がっている生ハムの多くは、企業が自社で輸入し飲食店、小売店、精肉店等に卸しているものです。 スペイン産のハモン・イベリコは、本場スペインでは原料とするイベリコ豚や、イベリコ豚を育てるための放牧地、さらには製造方法まで徹底された基準が設けられています。 その中でも昔からの製法を代々受け継ぎ、生ハムを製造している会社がいくつかあります。 同じ地域・同じイベリコ豚を使用していても、不思議と生ハムの味わいや奥深さ風味が異なります。
日本で自社輸入し商品展開している企業の多くは、自ら現地に出向き自身で目利きした上で納得したイベリコ豚農家と契約を結んでいます。 自分が納得したイベリコ豚をスペインの農家の方々と一緒に育るところから考え、日本での自社販売や卸し、飲食店での提供に繋げています。
もちろんイベリコ屋も本場スペインに自社牧場を持ちます。 イベリコ屋の牧場は、王族直轄地でもあるハブーゴ村に位置し、ユネスコ自然遺産に登録されている自然豊かな地域一帯です。イベリコ豚はその地で自由に放牧されのびのびと育ちます。
■スペインのイベリコ豚農場の雇用援助
スペイン産イベリコ豚を原料とするハモン・イベリコは、養豚から生ハムになり市場に出回るまで約4年〜6年と非常に長い年月が必要になります。 日本の輸入業者が年間を通して生ハムの輸入量を決めることでスペイン現地の養豚牧場や生ハム製造企業の安定した生産量が保たれるようになります。 さらに事前に販売量が分かるため、雇用を守ることができ余分なコストを削減に繋がります。
現地スペインの生ハム製造関連の業界では時代の流れと共に、商品化までの効率の悪さや海外企業の買収などの問題によって、昔から引き継がれてきた本来の製造方法を守るのが困難になりつつあります。 中には廃業の危機に瀕してしまう業者もあります。
日本のヨーロッパ諸国の長期熟成生ハム需要の高まりは、結果としてヨーロッパ諸国の生ハム輸入を促進し、現地の生ハム製造の歴史・雇用を守ることにも繋がります。
今回は「スペインの生ハムの仕入れ」を中心にスケールの大きい話しをお伝えしました。 普段何気なく食べていたり、贈答品として選んでいる本場スペインの生ハムも、輸入・仕入れ背景・輸入先である日本の企業、輸入元のスペイン企業間など様々な繋がりを知って頂く機会になれば幸いです。
贈り物や、自分へのご褒美にぜひ
https://www.iberico.co.jp/
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