イベリコ豚専門店イベリコ屋です。
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10年ほど前から日本でもワインブームに乗り、流行り始めたバル。
今では、スペイン料理以外にもフランス料理やイタリア料理を中心に展開するバルや、
サバや唐揚げなどサーブメニューを絞った個性的なバルも見かけるようになりました。
今回は、日本でもおなじみとなったスペインバルの発祥についてお伝えします。
■スペイン人の日常に欠かせないバル
日本におけるバルは、リーズナブルな料理をお洒落に提供してくれる洋風居酒屋としての立ち位置。
一方スペイン人にとってバルとは、生活に密着した”なくてはならないモノ”なのです。
そのためスペインでは、街の至る所にバルがあります。
日本と違いスペインでは、朝はモーニングとして、昼はランチに利用するなど飲み屋以外の役割も担っています。
そして夕方以降は一杯飲める場所として、お気に入りのお店で食事をします。
スペイン人とって、バルは1日に何度も利用する場所、という風習が根付いています。
また本場スペインのバルは、リーズナブルな価格設定が魅力。
ビールやサングリアを注文した場合、1杯が大体3ユーロ(1ユーロ=約120円)ほどです。
スペインでのバルは、飲食をする以外にも気軽に人々がコミュニケーションを楽しむ場としての役割も担っています。
そのため、現地の人は1杯飲んだら次の店へ行き、2〜3軒はしごをしてから帰宅することが多いようです。
■スペインバルの発祥
スペインは、人口あたりのバルの数が世界の中でも圧倒的に多い国です。
スペイン国民のDNAに刻まれていると言っても過言ではない、バル文化。
そんなスペインのバル文化の発祥の地と言われている場所があります。
それはスペイン、フランスにまたがるバスク地方にある、美食の街として知られるサン・セバスチャンです。
サン・セバスチャンの旧市街には100軒以上ものバルが立ち並びます。
サン・セバスチャンは小さなパンの上に肉や魚介類などを乗せて串をさした
一口サイズの軽食「ピンチョス」発祥の地としても有名です。
伝統的なバルが数多く立ち並ぶサン・セバスチャンは、それぞれが自店の特徴を持ち、
斬新で完成度の高い料理を提供しています。
食に誇りを持ち、食で歓迎してくれる街「サン・セバスチャン」から発祥したバル文化。
その文化は日本に渡り、今後は日本でも独自のバル文化を築くこととなるでしょう。
■スペインバルの代表的な料理
最後に本場スペインのバルで提供される代表的な料理をご紹介します。
□アヒージョ
日本でも、手軽に作れるお洒落料理としてメジャーになりつつあります。
ニンニクの香りを移したオイルで調理された食材は、深い旨みと香りをまといます。
ワインとの相性も良く、お酒が進む一品です。
□フリット
洋風の天ぷら料理。イカやエビなど魚貝などに薄い衣をつけて揚げます。
軽い口当たりでいくらでも食べることができてしまいます。
□トルティージャ
このスペイン風オムレツは日本のバルでもお馴染みの料理。
卵、じゃがいも、玉ねぎ、オリーブオイル、塩を使ったシンプルな料理ですが、
家庭やお店によってその味わいの変化を楽しむことができます。
気軽に立ち寄って人々が食事とコミュニケーションを楽しむ空間であるスペインのバルは、
スペイン人にとってなくてはならない、独自文化です。
スペインに行く機会があれば、お気に入りのバルを見つけて通ってみるのも良いかもしれませんね。
贈り物や、自分へのご褒美にぜひ
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