ハモンセラーノ最高級イベリコ豚専門店イベリコ屋
イベリコ豚専門店イベリコ屋です。
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ハモン・セラーノとは、スペインの山脈で作られる生ハム。
その名の通り、「ハモン」とはスペイン語で”ハム”、「セラーノ」は”山の”という意味を持ちます。実はこのハモン・セラーノは、スペインで2,000年以上も前から食べられてきました。
今回は世界三大生ハムの1つである、スペインのハモン・セラーノに焦点を当ててお伝えします。
■ハモン・セラーノ
イタリアの「プロシュート・ディ・パルマ」、中国の「金華豚」と並び、
世界三大生ハムと称されるスペインのハモン・セラーノ。
ハモン・セラーノの名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
ハモン・セラーノは、白豚を原料としたスペインの生ハム。一方同じスペインの生ハムでも
イベリア種というスペイン原産の黒豚を原料とした生ハムは、ハモン・イベリコと呼ばれています。
□産地
ハモン・セラーノの産地で有名な2つの地域をご紹介します。
◇アラゴン州のテルエル
テルエルは海抜915mの山々に囲まれた地域。スペインの中でも、
孤立した立地のため、外部の影響を受けることなく先人が残した伝統的製法を守りながら、
養豚業や農業を受け継いでいる地域です。
テルエルでは、ランドレース種とラージホワイト種を掛け合わせた雌豚と、
デュロック種の雄を交配させ、それぞれの種のより優れた形質を持った白豚を創り出しています。
ハモン・イベリコは放牧期間に食べた餌や増えた体重、血統によりそのランクが分けられています。
一方テルエル産の生ハムも生育環境や餌によって、「ハモン・テルエル」の称号を有する生ハムが存在します。
スペインでは、黒豚の最高峰がイベリコ豚なら、白豚の最高峰はテルエル豚と言われ、ハモン・イベリコ同様珍重されています。
◇アンダルシア州のトレベレス
生ハムの熟成に適した乾いたシェラネバダの風が吹くトレベレス。
トレベレス協会では、生ハムの原料から製造工程の細部に至るまで厳しく管理されており、
Denominacion Especifica(原産地認証銘柄)の認定を受けたものだけが、
トレベレス産の本物の生ハムとして称することが許されています。
トレベレスで製造された生ハムは、ハモン・イベリコやハモン・テルエル同様、
村の名前がそのままブランド名になります。
トレベレスの名を持つハモン・デ・トレベレスは、ハモン・セラーノの中でも格別として扱われてきました。
□製法
ハモン・セラーノの製造工程は以下の通り。
塩漬け(冬)→後塩漬け(冬)→乾燥(春・夏)→熟成(秋)
豚の後ろ脚の皮の一部をはぎ取ってから塩漬けをするため、肉の旨味が濃縮され味わい深いコクが生まれます。
熟成期間は約36週(9か月)が通常とされていますが、中には50か月以上も熟成させる生ハムもあります。
□味
ハモン・セラーノの原料となる豚は、柔らかい肉質に改良した白豚を使用します。
そのためできあがった生ハムは白豚ならではの繊細なピンクの肉色とやわらかい食感、さっぱりとした口当たりが特徴です。
豚肉と天然塩というシンプルな原料だけを使用し、伝統的製法で作られた熟成生ハム。
地域の特性と風土が相混ざり合い、その風味はその地形や地域が創り出す芸術品と言っても過言ではない産物です。
ハモン・セラーノと一口に言っても、ご紹介した通り、製造地域や、熟成期間によってその味わいは変化します。
ぜひ色々な視点や観点を持って生ハムの味わいを楽しんでくださいね。
贈り物や、自分へのご褒美にぜひ