イベリコ豚専門店イベリコ屋です。
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フランスを代表する生ハムと言えば、ジャンボン・ド・バイヨンヌ。
お酒のお供として絶妙な塩味が効いた赤身が特徴の生ハムです。
実はジャンボン・ド・バイヨンヌは、1000年間もの長い間その製造工程や地域を変えることなく、伝統的製法で作られ続けている伝統食品ということをご存知でしょうか。
今回はフランス生ハムのジャンボン・ド・バイヨンヌの産地についてお伝えします。
■I.G.P.(保護指定地域表示)
ジャンボン・ド・バイヨンヌ同様フランスに限らず、
ヨーロッパには古くから伝統的製法で作られた地域の食文化を象徴する食品が数多くあります。
その伝統的製法や歴史・伝統を持つ製品の原産地をEU圏が保護する目的のもと、
1992年にI.G.P.(保護指定地域表示)が施行されました。
I.G.P.に登録することにより、限られた地理的エリアで生産されたものだけにそのラベルの使用が可能となり、
模造や詐称から地域名称を保護します。
ジャンボンド バイヨンヌは、1998年にI.G.P.表示を取得し、以降EUレベルで保護されることとなりました。
■ジャンボン・ド・バイヨンヌの産地
ジャンボン・ド・バイヨンヌはフランス南西部にある、バスクの中心都市であるバイヨンヌという地域で製造されます。
先ほどの紹介の通り、ジャンボン・ド・バイヨンヌはI.G.P.を取得しており、その中でも非常に限定された地域で製造されています。
□製造地域
ジャンボン・ド・バイヨンヌはバイヨンヌの中でもアドゥール河流域に限定されたエリアで製造されます。
この地域にはピレネー山脈からの乾いた風と、大西洋から湿った風が交互に吹く独特の自然条件が
ミクロクリマを作り出し、ジャンボン・ド・バイヨンヌの独特の個性を生みだします。
□養豚地域
製造エリアのみならず、原料となる豚の生育地域も限定されています。
フランス南西地方アキテーヌ、ミディ・ピレネー、ポワトゥー・シャラント地方の22県およびそれに
隣接する県という特定の地域で生まれ、育てられた豚だけがジャンボン・ド・バイヨンヌに向けられます。
資料には昔と変わらずトウモロコシが主に与えられています。
■バイヨンヌ
ジャンボン・ド・バイヨンヌの産地であるバイヨンヌはどのような町なのでしょうか。
フランスワインの産地の1つとして有名なボルドーから列車で2時間、スペインの国境近くに位置するエリアにバイヨンヌはあります。
その街並みや雰囲気はフランスでありながら時々スペインの風の趣を感じさせます。
さらには、フランス・スペインどちらにも属さないバスク独自の匂いも漂わせている特徴的な町です。
そのカラフルな街並は訪れる人の目を惹きます。
バイヨンヌには、サント・マリー大聖堂という歴史的にも宗教的にも重要な世界遺産に登録されている建造物があります。
またフランスに初めてチョコレートが持ち込まれた町でも有名。
パティスリーも数多く点在している一方フランス国内では珍しいスパイシーな料理も有名です。
フランスを代表する生ハムであるジャンボン・ド・バイヨンヌは、
このようにバイヨンヌの限定された地域で1000年以上変わることなく受け継がれた製法で作られています。
まさにジャンボン・ド・バイヨンヌは、自国の食文化と伝統に対して強いこだわりと誇りを持つ
フランス人が生み出した傑作といっても過言ではないでしょう。
ジャンボン・ド・バイヨンヌに限らず、フランス料理を召し上がる際は、
その料理の歴史やエリアを調べてみるのも面白いかもしれません。
その料理が世界に広がった背景や、そのエリアが起源となった話が料理に華を添えるかもしれません。
贈り物や、自分へのご褒美にぜひ
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