イベリコ豚専門店イベリコ屋です。
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前回のスペイン・イタリアの生ハムの製造工程に続いて、今回はフランスの生ハムの製造工程をご紹介します。
■フランスの生ハム
フランスの生ハムにもスペイン・イタリア同様、昔ながらの製法で作られた生ハムが存在します。
中でもフランスを代表する生ハムは、フランス南西部の22軒で生産された豚を原料とするジャンボン・ド・バイヨンヌではないでしょうか。
また他にも全体的に黒い身体をしたビゴール種を原料としたジャンボン・ド・ノアール・ド・ビゴール、フランス南西部のバスク地域で生産されたキントア種を原料としたジャンボン・ドゥ・キントアなどがあります。
今回は日本でも広く知られているジャンボン・ド・バイヨンヌの製造工程についてお伝えします。
■フランス生ハムの製造工程
フランスの生ハムも他の国や地域と同様、昔ながらの伝統的製法に則って製造されます。
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サリス・ド・ベアヌルの塩を原木に擦りこみ、大量の塩の中で棚に並べ塩蔵します。
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冬と同じ気温に保たれた冷蔵保管庫で休ませます。
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程よく塩が肉の中心部まで馴染んだ生ハムは、乾燥室に移動し、吊るします。
この乾燥の工程を経ることで特有の香りと味を得ることとなります。
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赤身の部分にラードと小麦粉を混ぜた混合物を塗布します。
この工程により、長い乾燥期間中でも乾燥ムラや過度に乾燥することを防ぎます。
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ジャンボン・ド・バイヨンヌは、9〜12か月の期間をかけて熟成させます。
この熟成の工程でバランスの取れた程よい塩分と繊細な香りを身にまといます。
ジャンボン・ド・バイヨンヌのハムのラベルを冠するためには、少なくとも7カ月以上の熟成期間を必要だそうです。
生産工場によってその熟成期間は異なりますが、18カ月ものが絶品と言われています。
ジャンボン・ド・バイヨンヌがこの地で製造されるようになった由縁は、
フェーン現象による暖かくて乾燥した南風が吹きこむため。
大西洋とピレネー山脈とアドゥール川流域に囲まれた地域が生み出すこの独特の自然環境によって、他の地域では生み出すことができないジャンボン・ド・バイヨンヌの熟成がもたらされます。
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熟成期間が終了すると、いよいよ検査の工程です。
定められてた原料と細かい規定に則った製造を行ったとしても、出来上がった全ての生ハムがジャンボン・ド・バイヨンヌのラベルを冠して市場に出れるわけではありません。
検査にクリアしたジャンボン・ド・バイヨンヌだけが最後に焼き印を押され、商品ラベルが印刷されます。
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全ての工程を終え、検査に合格したジャンボン・ド・バイヨンヌは、品質の保証として、ローブリュー（※）の焼印が表面に施されます。
（※）四葉のクローバーのような形をした、バスク十字と呼ばれるシンボルマーク
■原料
1998年に地理的表示保護 (I.G.P.) を受けたジャンボン・ド・バイヨンヌ。
指定された産地と原料、厳しい製造工程の条件の下作られた製品のみがジャンボン・ド・バイヨンヌとして認証されます。
□豚
ジャンボン・ド・バイヨンヌの原料となる豚は、アキテーヌ地方、ミディ・ピレネー地方、ポワトゥ・シャラント地方で生まれ、飼育され屠畜された豚でなければならないと定められています。
□塩
豚だけではなく、使用する塩の産地も限定されています。
太古の海洋水脈によって形成され、サリス・ド・ベアヌルの塩水の泉を蒸発させて得た塩のみ、ジャンボン・ド・バイヨンヌの製造に使用することができます。
このようにジャンボン・ド・バイヨンヌは、一切の添加物を使用せず、フランス国内の3地方で生まれ飼育された豚の肉とサリス・ド・ベアヌルの塩水から作られる塩のみを原料として製造されます。
厳密な規定を守り製造されていることをお分かり頂けたのではないでしょうか。
この細やかな製造工程とフランス人ならではの食へのこだわりによって作られるジャンボン・ド・バイヨンヌ。
ジャンボン・ド・バイヨンヌの製造背景を知ることで、より美味しい生ハム、
より自分にマッチした生ハムをチョイスすることができるかもしれません。
贈り物や、自分へのご褒美にぜひ
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