イベリコ豚専門店イベリコ屋です。
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せっかく購入した生ハムが塩辛くて食べられない! そんな残念な経験をしたことがある方、多いのではないでしょうか。
実は生ハムやサラミのような加工商品は、 長期間保存を可能にするために多量の塩を使用することで水分を蒸発させ腐敗を防ぎます。 そのため、塩分が肉の内部まで浸透し、その味も塩気を感じるものとなります。 とはいえ、せっかくであれば、一緒に楽しむワインや他の料理の味を邪魔しないような本来の味わいを楽しめる生ハムを選びたいものですよね。
そこで今回は、塩辛くない生ハムの選び方をご紹介します。
■塩辛くない生ハム
世界には、色々な国や地域で作られている生ハムがたくさんあります。 地域の風土や気候、使用する塩、さらには製造工程や原料となる豚によってその塩気は異なります。 まずは、比較的塩辛さを感じない生ハムをいくつかご紹介します。
□プロシュット・ディ・パルマ(イタリア) 世界三大生ハムの1つにも数えられるイタリアのパルマ地域で作られるプロシュット・ディ・パルマ。 パルマの生ハムはイタリアで”甘い生ハム”と表現されるほど。
パルマ地域の独特の気候によって、他の地域よりも少ない塩分で水分を蒸発させ、しっかりと乾燥することができるそうです。 パルマ産の生ハムの熟成期間は最低12か月と他の地域より最低熟成期間が長く設けられています。 長くゆっくりと乾燥・熟成された生ハムは、甘く柔らかい独特の風味を持つ仕上りになります。
□ハモン・イベリコ(スペイン) ハモン・イベリコはイベリコ豚を原料として作られた生ハム。 ハモン・イベリコの味わいは、3つに大別されるランクによっても異なります。生ハム本来の味わいを楽しみたいという方は、最高ランクのハモン・イベリコ・ベジョータをお試しください。
ベジョータは肥育期間中、ドングリを食べて育った豚のことを指します。 ベジョータランクのイベリコ豚を原料とした生ハムは、芳醇なで独特なナッツの香りをまといます。 また口にとろける旨味が凝縮された脂はスーパーで食べる塩辛い生ハムとは全く別物です。
■使用する塩に着目
塩辛くない生ハム選びのポイントに、製造の時に使用する塩の種類が挙げられます。 生ハムを作る時、岩塩を使用する生ハムもあれば、海からの塩を使う事もあります。
製造工程や使用する塩の量にもよりますが、岩塩を使用した生ハムは比較的塩辛くなりパンチの効いた仕上がになる傾向にあります。 一方で、海からの塩を使って製造された生ハムの場合、マイルドな味わいに仕上がります。 中でもピレネー山脈の麓に位置するアドゥール川流域で作られた塩のみを使用して作られるフランスのジャンボン・ド・バイヨンヌという生ハムがあります。 この地域での生ハム製造は、塩気が勝たないように、なるべく塩の使用を控えめにするように細心の注意を払い、その量を見極めています。 職人の采配で最低限の塩のみで作られたジャンボン・ド・バイヨンヌは、旨味を中心としたマイルドな味わいに仕上がります。
■塩辛い生ハムを購入してしまった場合
時には塩辛い生ハムを購入してしまう時もあるかもしれません。
そんな時は果物やマイルドなチーズと合わせて塩気を中和させましょう。 そのままおつまみとして食べるのではなく、サンドイッチやピザ、サラダなどの料理に活用するのも良いでしょう。 あえて料理の時に塩を追加せず、生ハムが持つ塩気を活用することで料理全体に生ハムの旨味が広がるでしょう。
今回ご紹介した内容を参考に、ご自身にぴったりの生ハムをお選びくださいね。
贈り物や、自分へのご褒美にぜひ
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