イベリコ豚専門店イベリコ屋です。
イベリコ豚はもちろん、 生ハムの情報や、スペインの歴史、旅に関する【お役に立てる情報】を配信していきます。
生ハムとの最高のマリアージュを提供してくれるワイン。 生ハム同様、世界各国ではその地域や土地の風土、文化に根付いたワインが製造されています。
これまで当ブログでは、生ハムの製造や、生ハムを生み出している地域についてお伝えしてきました。 中でもスペイン原産のイベリコ豚から作られるハモン・イベリコについても何度かご紹介をしてまいりました。 今回は、イベリコ豚の生ハムに合うように開発された、スペイン原産の”イベリコス”というワインについてお伝えします。
比較的リーズナブルなお値段で日本でも取り扱い店の多いイベリコス。 どんなワインなのか、紐解いていきましょう。
■イベリコス
□イベリコスの基本情報 イベリコスと呼ばれるワインは主に下記の2種類があります。 具体的違いは後ほど、紹介いたします。
- トーレス アルトス・イベリコス クリアンサ
- アルトス・イベリコス・レゼルヴァ
スペインのリオハ地方を産地とする、ミディアムボディの赤ワインです。 イベリコスはスペインワインを牽引する名生産者であるトーレスが銘醸地リオハで造った初めてのワイン。
2002年には世界的に権威あるデキャンタ誌にてトーレス氏が「マン・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。 また2006年にはワイン・エンスージアスト誌にてヨーロッパ最高のワイナリーに選出されています。 まさにスペインワインを代表するに値する、輝かしい実績を持つワインです。
実績高きワインではありますが、その価格はハウスワインほどのお値段。 トーレス アルトス・イベリコス クリアンサは、2200円ほど。ワンランク上のアルトス・イベリコス・レゼルヴァでも 4000円ほどの価格でその味わいを楽しむことができます。
□イベリコスの味・香り 原料となるブドウは、テンプラニーリョ(Tempranillo)という品種。 スペイン国内で最初に特選原産地呼称(D.O.Ca.)に認められた、大西洋からの暖かい風と山脈によって寒さから守られた地域で栽培されるテンプラニーリョ。 果実の旨味が凝縮したぶどうです。
このワインの特徴は、木樽由来のスパイシーさとタンニンをベースにした酸味。 人によっては、胡椒のようなニュアンスと例える人も。 「これぞスペインワイン!」と言える、凝縮感と独自性の強いスパイシーな味わいです。
ボトル開けたては、アルコール感と酸味を強く感じます。 しかし一定時間が経ち程よく酸化が進むと、一口目とは違った味わいを感じる面白いワインです。 甘味が立ちマイルドな口当たりへと変化した味わいを感じながらも紫系果実のフルーティーさと適度な飲みごたえに満足することでしょう。
このようにイベリコスは、1本で色々な側面を楽しめるワインです。 ゆっくりと会話を楽しみたい時に、ハモン・イベリコと共にその味わいを紐解き分析しながら楽しむことをおすすめします。
□イベリコスに合う料理 イベリコスに合う料理は、ハモン・イベリコに加え、ステーキ、パエリア、アヒージョなど、味がしっかりしている肉料理やスペイン料理がおすすめ。 16〜18度ほどの室温に慣らして飲むことで、料理と共に酸化の段階を踏んだイベリコスを堪能できるでしょう。
□種類 先ほどもご紹介したとおり、イベリコスには主に2つの種類が販売されています。
・アルトス・イベリコス クリアンサ クリアンサというのは最低24か月以上の熟成を経たワインだけが名乗れます。 バニラやナッツ、シナモンなどの深いアロマの香りがその美味しさを物語ります。 またジューシーな果実味と適度にスパイシーなニュアンス、熟成による穏やかなタンニンによる味わいは、ハモン・イベリコの滴り落ちる脂と絶妙なハーモニーを生み出します。 ハウスワインの価格さながら、それぞれの味わいが絶妙に調和し、上質な雰囲気が魅力的な1本です。
・アルトス・イベリコス・レゼルヴァ 最低36カ月以上というレゼルヴァの規定を更に上回る、48ヵ月もの熟成を経てリリースされたワンランク上のリオハワイン。 複雑味の中にもそれぞれの味の調和が図られたエレガントな仕上がりです。 レゼルヴァは、銘醸地リオハの上質なテロワールを表現するために生み出されたと言われている1本。 しっかりとした骨格の中に熟したタンニンを感じる、スムースで滑らかな舌触りが魅力。 ハモン・イベリコの他にも、牛ほほの赤ワイン煮込みやジビエなど、クセのある食材とも好相性です。
イベリア半島の食を表現したイベリコス。 ぜひハモン・イベリコを食す際は、一緒にイベリコスとのマリアージュもお試しください。
贈り物や、自分へのご褒美にぜひ
|